vbstmについて

Posted by 吉澤 香奈子 at June 16. 2015
vbstmを実行する時の バイアス電圧の設定の仕方についての質問ですが、 ドキュメントには、 局所状態密度をフェルミエネルギーからバイアス電圧まで積分して求める とありますが、 例えば、バイアス電圧1つの場合、 # stm data &STMINPUT; NUMBER_BIAS = 1, STM_FERMI_ENERGY = 0.259258564547603 / -0.15000000000E+01 は、 0.259258564547603 - 0.15000000000E+01 から 0.259258564547603 までの積分で、 バイアス電圧2つの場合、 # stm data &STMINPUT; NUMBER_BIAS = 2, STM_FERMI_ENERGY = 0.2256332 / -0.10000000000E+01 0.25000000000E+01 は、 0.2256332 - 0.10000000000E+01 から 0.2256332 + 0.25000000000E+01 の積分ということでしょうか? となると、バイアス電圧を3つ以上取ることは ないのでしょうか? また、バイアス電圧の符号は、 絶対値でよろしいのですか? フェルミエネルギーからの差分ですか? どうぞよろしくお願い致します。

Re: vbstmについて

Posted by 吉本 芳英 at June 16. 2015

STMのバイアス電圧は、サンプルのフェルミエネルギーを基準としたtipの電位差のことです。STM電流にはサンプルのフェルミエネルギーからtipの電位までの間の電子状態が寄与します。

このようなものが計算されますので、おっしゃっているような計算にはなりません。

バイアス電圧をvs1, vs2, vs3と設定すれば、ef->ef+vs1まで、ef->ef+vs2まで、ef->ef+vs3までの積分がそれぞれ計算されます。なお、電流と対応させる関係で常に正になるように差分の符号がとられます。

なお、バイアス電圧はvoltで与えることに注意してください。原子単位系にはなっていません。

Re: vbstmについて

Posted by Ryosuke Akashi at July 07. 2015

失礼いたします。東京大学理学系の明石です。

vbstmについて質問いたします。

vbstmを実行した後、stm2dxを実行し得られる局所状態密度の

フィールドデータの単位

/(bohr^3)で、かつスピン自由度を含む

ということでよろしいのでしょうか。

ご教示いただけますと幸いです。よろしくお願い致します。

Re: vbstmについて

Posted by Ryosuke Akashi at July 07. 2015

上の質問はcgmrptを number_spin=1で回した場合についてのものです。

よろしくお願いいたします。


Re: vbstmについて

Posted by 吉本 芳英 at July 07. 2015

xTAPPでは何も言わなければ単位は原子単位系です。

またスピン偏極なしで計算している場合、データはスピンの多重度を含んでいます。

確認するにはefから遠いバイアス(正負の和を考える必要がありますが)で密度の積分がどの値に収束するのか見ていただくとわかります。

Re: vbstmについて

Posted by Ryosuke Akashi at July 07. 2015
吉本様 承知しました。 迅速な回答ありがとうございます。